安東「忙しそうだね〜」
さゆり「お客さんたくさんなの〜」
安東「みたいだね〜」

将樹「このカード、何に見える?」
さゆり「インクがこぼれてる」
将樹「そうじゃなくて、何の絵に見える?」
さゆり「白い紙にインクがこぼれてる絵」
―ハラハラしている安東―

靖恵「ケーキの名前、覚えてる!」
悦子「ほんと!」
千春「ね」
悦子「どうしたの?」
さゆり「書いてあるのを読んだのよ」

靖恵「今度は何?」
千春「私が鼻につくんだって」
さゆり「そんなこと言ってません」
靖恵「なんなの、だから」

将樹「教授は何を目指しているんですか! 何百万人という人間を救いたいのか、あなた個人の名声が欲しいのか!」
中島「私はこのプロジェクトの責任者だ! いいかね、後藤さゆりを作ったのは
私なんだ!」

さゆり「ラハジャマティの研究についてどう思われますか?」
中島「誰だって?」
さゆり「ラハジャマティ。彼は先週、インドで出た精神病理学ジャーナルでタニダの酵素融合説に反論しているんですが」

さゆり「私はこのプロジェクトに係わる一切を知る権利があるんです! もしかしたら、これは私の未来かも知れないんです。それだけで充分理由になるんじゃないですか!」

さゆり「チーズ? そうだ、チーズ死んじゃったんだ。お墓作ってあげなくちゃ。先生、チーズを早く連れて帰ってきてよ」
将樹「何言ってんだよ、さゆり。何が先生だよ。チーズはもう埋めたんだろ!」

将樹「大野将樹って言うんだ」
さゆり「おおのまさき?
さゆりの知ってる人?」
将樹「どう?」
さゆり「さゆり、頭だめだから、
おぼえないのよ」

開演前の様子。
みんなが集まって何か話してますね。

こちらは打ち合わせ中。
公演後の後片付けの段取りを
詰めています。

舞台全景
シンメトリーです。