3/6の稽古場
余裕な稽古場
reporter 杉本 ヒロ子

ごぶさたです。杉本ヒロ子です。
はい、今回の公演の稽古はですねぇ、今までとは違って、なんだか余裕が感じられます。なぜでしょう…。劇団としては、色々と新しい動きすらあって、決して余裕なんかないはずなんですが…。なぜなんでしょう…。
で、杉本は考えた。…………。
じゃ、じゃーん。きっと。それは。
新しい動きだから〜。そっか、そゆことか〜。

例えば、だ。今日はいきなり、私の役の山場のシーンを稽古した。いままでの公演はホンを書き進めながらの稽古だったんで、こんな時期に山場のシーンをやることは全然なかった。そゆシーンは大体後半だからね。
おんおん泣き崩れたいのをぐっと我慢して娘に話をする、みたいな、“北の国から”ようなシーン。いつもなら、段階を追うので、割と自然に感情をつかみやすいのだけれど、今回は感情を段階をおって作ったりしないので一気に感情をつかまないといけない。泣くにはあまりにも不自然。なかなか泣けない。
で、杉本は考えた。…………。
そして、やっと泣き崩れそうになり、鼻水ながし、台詞をはきながら、役者というものは、感情すらだまして作る、つくづくおかしな、でもってクールな仕事だと思ったのだった。