3/30の稽古場
〜タタキ開始!!〜
reporter 池下 理都子

いやあ〜、春ですねえ! 桜の花もちらほらと咲き始めました(この日誌が上がるころには散ってるかもですが)。そろそろお花見の季節…なんでしょうねきっと世間一般でわ。いいなあ…。そういえば、花見を最後にしたのは何年前だろう。去年も一昨年もこの時期花見どころではなかったよなあ、たしか。だいたい4月とか5月に公演があるということは、花見の時期は稽古等でつぶれてしまうことになってるのです。今年も御多分にもれずきっちり「タタキ期間」にあたってしまいました。

タタキ。広辞苑にもその意味では載っていない舞台用語。広く、道具や装置を作る作業を指します。G:フォレのタタキ時期は早く、本番の約2ヶ月前に1週間ほど期間を設けて、一気に装置を作り上げてしまいます。本番1ヶ月前に、ほぼ本番通りに装置を建て込んでの稽古があるため、それに備えてこの時期にタタくわけです。1週間、朝から晩までひたすら装置作り。パネルを作ったり、階段を作ったり、壁や床にあたるパーツのペンキ塗り…。それはそれは細かくて膨大な量の作業なのです。皆様がご覧になる舞台の壁も、階段も、手すりも、ドアも、その他諸々ぜ〜んぶ劇団員&お手伝いの皆様の手作り。慢性化した睡眠不足に訪れる睡魔と戦いつつの、汗と多少のスリ傷とペンキ酔い(ペンキのニオイって、マジックのニオイみたいに長時間嗅いでるとらりらりになる〜)の結晶なのです。
今日はそのタタキ作業の後に稽古もあるのね。なんてジゴクなスケジュール。稽古場への道々、ちらほらと咲く桜にほんのささやかな安らぎを感じながら「春なの〜に〜」と思わず心の中で歌ってしまった。稽古もいいけど花見もしたい〜(飲めないけど)。ああ、きっと来年もこんな春〜かしら??

↑「にいちゃん。覚悟せえよ。」
実はカンテツ明けでヘロヘロの状態で
タタキ後稽古。着替えの表情もなんとなくうつろ。




↑「す…すみませんっ!」
今日もいっぱいいっぱいの早乙女氏。




↑「やめて! アタシのために争わないで!」
なーんて! そんなお芝居じゃないです。