10/17の稽古場
〜製作こぼれ話、のような話〜
reporter 丸尾 拓

今回の舞台設定は、バーです。
本を書く段階では、僕がとても気に入っているBAR Mu−uというところをイメージして書き始めました。この店のマスターは、ほんとに素敵な方で、本職(どれが本職かよくわかんないけど)は内装屋さんです。とても雰囲気のある内装で、空間の使い方なんかもほんとに心地よくて、バーボン好きの僕は梅田界隈のショットバーにはかなりいったのですが、劇団事務所にもっとも近い場所にあるこのBAR Mu−uが、一番好きな空間だったりするのです。
始めはこのBARのイメージだったのですが、本を書いていく段階で生まれてくる本の狙いや、デザインをしているすぎもとひろこと山崎修一コンビの趣味など、いろいろ紆余曲折した結果、いよいよ舞台装置としてみなさんの目の前に姿を現わすことになります。で、映像を流すためホリ幕を広くあけておくこと、なるべく質素に飾り過ぎないこと、などなどの方針がまとまった後、「となると、アンティークなイスやテーブルが欲しいよねえ」という話に。「でもそんなの借りたら高いよねえ」と即座に話は座礁に。

で、無謀な僕は、「BAR Mu−uに置いてあるイス・テーブルが使えたらいいよなあ」っていう思いを、思い立ったらそのまんま、BAR Mu−uのマスタ−に相談に行ったのです。「こんど芝居するんですけど、僕このイス好きなんですよ(そのままやんけ)」
突然の不粋で勝手なお願いに、マスタ−は快く、お金もとらずに貸してくれました。ほんと、どんなに助かったか。今回の装置は、このアンティーク・イスの力で持たせてるようなものかもしれません。でも傷つけないようにの気をつけるのも一仕事だったりするんですが。

実は本番に用意されている装置、置き道具、小道具、衣装、音楽等々、すべてにはこのような物語が潜んでいます。
そしてそれら一つ一つの物語が、交差し、絡みあい、束なって、一つの大きな空気をつくり出していきます。舞台上に現れている、隅の隅まで、様々な物語で埋まっています。ぜひこの大きな空間から、あなたの好きな物語をすくい上げて、楽しんでください。きっと何気なく見ている数十倍も面白くなるはずですから。

あと2週間。僕が一番楽しみにしてるかもしれません、この物語の行きつく先を。
僕らにとっても最後のOMS。一緒にマジックな時間を過ごしましょう。


↑オープニングムービーで流れている画像です。





↑早すぎて何が書いてあるかわからないだろうから、





↑HPだけでの特別大公開!





↑ってほどのもんでもないか(^_^;)