2/9の稽古場
〜役つくりの鬼? すごいよもりかさん!〜
reporter 早乙女 優

ど〜も、早乙女です。

稽古に突入して約2週間になります。本読みばかりもしていられないということで、そろそろ立ち稽古が始まってきました。私、早乙女はと申しますと、悲しいことにまだセリフがないので、インフルエンザで休んでいる主役の山本くんの代役に励んでおります。
早くおれにもセリフくれ〜! っ感じですね。おかしな話なのですが、自分の役はまだ一度も演じていないのに、出ずっぱりの主役の代役をやっているので、すでに登場しているどのキャストよりも稽古をしている、という摩訶不思議な状態が続いております。少し複雑な気持ちですが、役づくりの勉強と思い、精一杯稽古しております。

マスクが妙によく似合う、佐々木くん
そして、今回のテーマである役づくりの話ですが、やはりたいへんなのは、妊婦を演じるもりか、杉本、池下の三人でしょう。子供がお腹に宿っている状態ってどんな感じなんでしょうね。歩き方ひとつとってみても、彼女たちにとっては非日常なスタイルがスタート地点なので、役づくりもたいへんだろうなあと思います。
そんな彼女たちと稽古をしているさなか、黙々と弁当を食べ続けている女性が一人がいました。もっ、もりかさーん! なに、さりげなくめし食ってんね〜ん! とツッコミました。でも、どうやらそれは役づくりの一貫のようなのです。確かに、妊娠すると二人分のごはんを食べるわけで、必然的にお腹がすくわけですが。一言でいうと、まさしく体を張った役づくりです。

G:フォレ秘密体操!
>私は役づくりにおいて、過去にこんな失敗談があります。
タバコを吸うシーンがありました。でも私はプライベートではタバコを吸いません。まあ、適当に吸ってるまねでもしてたらいいかあ、という軽い気持ちで挑みました。後でビデオを見てみると、その行為のなんと不自然なこと。
『あー、おれいけてねえ!』
と一人で絶叫してしまいました。こんな失敗談です。喫煙者がタバコを吸うタイミングであるとか、タバコをどこにしまってあるとか、そういったキャラクターづくりをないがしろにしていました。どうでもよい事といえばどうでもよいことなのですが、そういった細かい意識の積み重ねが、リアルな役づくりにつながっていくのでしょう。

証拠写真
まずは食欲から。これはまさに体を張った役づくりです。彼女のような人を役づくりの鬼というのでしょう。でも、本当に妊婦さんみたいにお腹が出てきたら、公演が終わったらどうするのだろうか? 私はなぜか不安でいっぱいになりながら、弁当を食べるもりかさんを見つめました。ところが、もりかさんの目は自信で満ちあふれた目でした。
「お腹いっぱいになったし、今日も頑張ろう!」
何も言ってはないけども、もりかさんの目はそう語っていました。
そうだ! だれが肺がんになることを恐れながら、タバコを吸うだろうか! なったらなったらでその時さ。問題は、目の前の課題に精一杯取り組む前向きな姿勢が大事なんだ。


今日は一つ学ばせていただきました。
あなたはまさしく役づくりの鬼、すごいよもりかさん!